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BELについて

マイクロトラック・ベル株式会社の前身である日本ベル株式会社の歩みをご紹介します。

ガス吸着装置の開発

1985年、関西学院大学 理学部 教授 直野博光(故)と、大学院生 仲井和之(現当社社長)は、それまでガラス細工で作られていた定容量法ガス吸着装置の自動化に取り組みました。

当時の一般的な吸着等温線測定は、ガス圧のコントロールと液体窒素の液面コントロール等に丸1日以上、関数電卓を用いての吸着量計算や比表面積・細孔分布のデータ解析にさらに4日ほどを費やしていました。つまり、1週間かけてようやく1サンプルのデータが取得できるという非常に時間と根気のかかる実験でした。吸着測定から得られる情報は材料評価にはなくてはならない貴重な物であったことから、誰でも簡単に精度よく測定できる、ガス吸着式比表面積・細孔分布の全自動装置の開発を研究目的としました。

時期を同じくして市販され始めたパソコンと、高精度な圧力計や自動バルブを組み合わせ、2年の歳月をかけて遂に国内初となる全自動のガス吸着式比表面積・細孔分布測定装置の開発に成功しました。

故 直野博光先生とガラス製ガス吸着装置
故 直野博光先生とガラス製ガス吸着装置
ガラス製の吸着装置
ガラス製の吸着装置

日本ベルの発足

装置開発に成功した後、仲井は圧力計の営業であった義元得治と企業化を決め、1988年に日本ベル株式会社を設立しました。
社名の「ベル(BEL)」は“Business for Enjoying Life”の頭文字を取ったものです。現在と同じように当時の日本人も働き過ぎだと言われていましたが、社員と家族の充実した楽しい生活のために仕事に邁進する、というモットーをあらわしています。また分析メーカとしては珍しく、創業者の義元得治をモデルにした「BELKONG」をマスコットキャラクターとしました。

このように日本ベル株式会社は日本で唯一の自動吸着装置メーカとして出発し、その後、水蒸気吸着装置・化学吸着装置・高圧吸着装置に代表される吸着を利用した粉粒体解析メーカとして成長しました。日本吸着学会、日本イオン交換学会、分離技術会での学会発表を通して技術賞を受賞し、JIS,ISOなど各種の標準化委員会にも参画してきました。
単に比表面積・細孔分布測定・真密度測定装置を販売するのではなく、お客様の要求にあったカスタム化および共同研究、国家予算による開発を通じて、マイクロリアクター、混合ガス吸着装置、ナノ吸着量測定装置、分離膜評価試験装置、燃料電池評価装置などニッチな分析装置を開発し、着実に技術力をつけ日本国内では揺るがない地位を築き上げました。2007年からは、本格的に海外進出を図り世界における存在感を拡大しています。

今日まで無事に事業を継続発展することが出来たのは、社員の頑張りはもとより、会社設立に賛同いただいたパートナー、製品開発にご指導ご鞭撻賜りました諸先生・研究者の方々、そして何より創業当初から当社製品をご利用頂いたお客様のご支援と社員の協力があったからこそ、今の当社があります。心より厚く感謝申し上げます。

BEL JAPAN,INC
会社設立時メンバー(写真左:仲井、中央:義元)と初号機BELSORP28
会社設立時メンバー(写真左:仲井、中央:義元)と初号機BELSORP28
会社設立時メンバーと協力者(写真後列中央:仲井、前列左から直野先生、義元)
会社設立時メンバーと協力者(写真後列中央:仲井、前列左から直野先生、義元)

吸着とは

吸着とは、吸着質が固体表面にて雰囲気の濃度とは異なることを表します。特に当社の技術はガス吸着を利用したもので、飽和蒸気圧より低い圧力にてガス分子の濃度が気相と固体表面で異なることを言います。つまり、固体表面が吸着分子を固体表面に固定化することを吸着と呼び、表面積や細孔が多いと吸着量は上昇することになります。この吸着現象を一定温度で測定したものが吸着等温線であり、この実験結果から比表面積・細孔分布を解析することが可能となります。

窒素・アルゴン・クリプトンなど不活性ガスの吸着は固体の構造解析に使用され、BET理論解析により比表面積が計算されます。また、各種の細孔分布解析理論(BJH、HK法、NLDFT/GCMC解析など)により数百nm以下から分子サイズまでの細孔分布を解析することが可能です。
また、水分子やその他の酸塩基性ガスによっては、化学吸着により固体表面の物性評価をすることが可能で、これらのパラメータは地球環境やエネルギー問題の解決、さらにはさまざまな先端材料開発において重要な技術となっています。

GCMC法による細孔内ガス分子凝縮過程の再現(京都大学:宮原稔教授、田中秀樹講師との共同研究)
GCMC法による細孔内ガス分子凝縮過程の再現(京都大学:宮原稔教授、田中秀樹講師との共同研究)
装置イメージ
装置イメージ

製品の歴史

1987年

高精度全自動ガス吸着装置 BELSORP-28

1989年
2月

高精度全自動ガス吸着装置 BELSORP-36

1990年
8月

輸入品 流通式微少熱量計 Microscal FMC

11月

自動蒸気吸着量測定装置 BELSORP-18

1991年
2月

高精度表面積/細孔分布測定装置 BELSORP-28SA

2月

昇温脱離スペクトル装置 TPD

1993年
1月

高圧ガス吸着測定装置 BELSORP-HP

1月

ナノセンシング吸着量測定装置 BELQCM

1995年
11月

極微少表面積測定装置 BELSORP-TCV

12月

全自動昇温脱離スペクトル装置 TPD-1-AT

12月

高温蒸気/ガス吸着量測定装置 BELSORP-18PLUS

1996年
6月

高温/高圧熱重量測定装置 MSB-TG

11月

磁気浮遊式天秤 MSB

1998年
3月

高圧流体密度測定装置 MSB-HD

11月

2成分ガス/蒸気吸着量測定装置 BELSORP-BG

1999年
3月

触媒反応装置 BEL-REA

高圧ガス吸着測定装置(磁気天秤式) MSB-AD-H

2001年
3月

高分子膜水分収着量/伝導度同時測定装置 MSB-AD-V-FC

12月

自動比表面積/細孔分布測定装置 BELSORP-mini

12月

前処理装置 BELPREP-flow

12月

多検体金属分散度測定装置 BEL-METAL-3

2002年
5月

破過曲線測定装置 BELSORP-Dyna

12月

輸入品 高濃度ゼ-タ電位・粒度分布測定装置 AZR-Ⅱ

2003年
2月

触媒分析装置 BELCAT

4月

輸入品 高濃度ゼータ電位測定装置 ZetaProbe

10月

高精度蒸気吸着量測定装置 BELSORP-aqua3

2004年
7月

自動比表面積/細孔分布測定装置 BELSORP-miniⅡ

12月

前処理装置 BELPREP-vacⅡ

2005年
2月

分離膜欠陥構造解析装置 Porometer-nano

8月

前処理装置 BELPREP-flowⅡ

12月

固体酸化物型燃料電池評価・劣化試験装置 BEL-SOFC

12月

金属分散度測定装置 BEL-METAL-1

2006年
3月

触媒分析装置 BELCAT-B

4月

高精度ガス/蒸気吸着量測定装置 BELSORP-max

6月

触媒分析装置 BELCAT-A

6月

触媒分析装置 BELCAT-M

12月

低温可変温度制御ユニット BELCryo

2007年
1月

輸入品 貫通細孔径分布測定装置 Porometer3G

3月

BET1点法測定装置 BELSORP-QSA

10月

蒸気吸着測定装置 BELSORP-GVS

11月

DRY-WETサイクル劣化試験装置 BEL-CLT

2008年
3月

多成分高圧ガス吸着量測定装置 BELSORP-VC

4月

ガス混合ユニット Chemflow

2009年
1月

蒸気発生装置 BELflow

1月

昇温脱離スペクトルユニット TPDPro

2月

オンラインガス分析計 BELMass

低温可変温度制御ユニット CATCryo

高精度ガス吸着量測定装置+X線回折装置 BELSORP+XRPD

2010年
8月

膜分離試験装置 BELSem

7月

定圧吸着量測定装置 BELSORP-PVT

9月

輸入品 貫通細孔分布/ガス透過性測定装置 Porolux1000

2013年
3月

多検体BET比表面積測定装置 BELSORP-MR6

2014年
1月

触媒分析装置 BELCATⅡ

2015年
2月

輸入品 水銀ポロシメーター Pascal

3月

真密度測定装置 BELPycno

2016年
3月

高精度ガス/蒸気吸着量測定装置 BELSORP-maxⅡ

12月

迅速比表面積測定装置BELSORP-MR1